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離島の伝統行事 蛇巻き(じゃーまき)

こんにちは!
「大人の島体験」というプログラムで、島根県隠岐諸島の知夫里島の役場インターンをしている井上です!

先日11月28日に蛇巻き(じゃーまき)という行事に参加してきました!
投稿に時差が生じているのは気にしないでください…!笑
じゃーまきの説明は以下の通りです

ジャー巻きとは、毎年11月28日に知夫村の全7地区で行われる神事です。地区ごとに七ひろ半(約12m)の蛇神を藁で編み、御神木に巻きつけます。厄除けや五穀豊穣、子孫繁栄を祈願する行事で、ジャー巻きはしめ縄の元祖と言われています。

一般社団法人隠岐ジオパーク推進機構

住民のおばあちゃんに聞くとどうやら主に厄除けなどのために知夫村においてずっと続けられてきた伝統行事の様です。「まあ、コロナあったけどね。はっはー」と笑っていました。
とはいえコロナは知夫里島で大きく蔓延しなかったらしいので、ちゃんとじゃーまきのご加護はあったのかなとも思います…笑

多沢区の精鋭たち

行事は朝8時からスタートでした。僕がぴったりに着いた頃にはもう何人もいらっしゃって、集合時間の段階で朝早いのに既に始まっていてびっくりしました。毎朝7時にばかでかい音量の町内放送(強制目覚まし)を流されて早起きの訓練をされている知夫村の民は流石です。

じゃーまきの作り方はざっくり言うと以下の通りです。
①めちゃくちゃ藁集める(準備段階)
②集めた藁の中で柔い・小さいやつを除く
③ ②で残った藁をパスタ2人前くらいの1房にまとめる
④ ③で作った大量の房を用いて1つの蛇を作る

集められた大量の藁(①)
奥の青い服の方が柔い・小さい藁の除去作業(②)をしています
手前の白い服の方は藁を1房にまとめる作業(③)をしています。
1房にまとめられた藁たちは蛇様の部品としてどんどん使われていきます
房をねじりながら3人がかりで蛇を作り上げていくところ(④)

自分は初めてじゃーまきに参加させていただいたのですが、「こうしたらいいよ」って住民の方々が優しく教えてくださって、一緒にお手伝いさせていただきました。

やっている最中に「どこに住んどるん?」「どこで働いちょる?」と興味をもって住民の方々がたくさん話しかけてくれました。大人の島留学・島体験制度が知夫村に導入されたのは最近のことで、次から次へと人が変わるから「よーわからん!」そうです笑

完成したじゃーまきに入る子供
じゃーまきに隠れた子供と遊ぶ住民

じやーまきが完成したらみんなで担ぎ上げて地区の御神木がある場所に持っていきます。じゃーまきが長い上に重いので大人数人がかりで頑張ります。自分が住んでいる多沢区の御神木はかなりの坂道を上ったうえにあるので運ぶのも大変です。おじいちゃんおばあちゃんもじゃーまきが御神木に巻き付けられるのを見届けるため、よいしょよいしょと言いながら登っていました。

担ぎあげられるじゃー
外に出るじゃー
じゃーの後を追う住人
ながい坂
目的地の般若経収蔵庫

御神木に巻き付けるのも一苦労です。はしごを使って御神木を登り、高いところからグルグルと巻き付けます。

巻き付けられ待ちのじゃー
立派にとぐろを巻くじゃー

上手いこと巻き付け、無事完成です!
これで来年の無病息災を願います。

あとがき
転勤が多い家庭に育ったこともあり、自分はこれまで住んできた場所でこうした地域行事に参加したことがありませんでした。今回、地域の方がこれほど多く集まるイベントに初めて参加したのですが、普段は慣れ親しんだ人が集まるような地域のイベントで、自分みたいなどこの馬の骨ともわからない人間を受け入れてくれてとても嬉しかったです。ありがとうございました!