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離島の役場職員って何してるの?民間の営業職から役場への転職

こんにちは!
「大人の島体験」というプログラムで、島根県隠岐諸島の知夫里島の役場インターンをしている井上です!

僕が現在働かせていただいている知夫村役場では正規職員募集中です!とはいっても、離島の役場に気軽に応募してください!っていうのも難しい話だと思うので、少しでも島のことや仕事のイメージがつけばいいなとの思いで記事を作成しました。

ということで今回は役場職員の水城さんインタビューをしてみました!
中々、離島に暮らす人の話を聞くこともないと思いますので、ふらっと読んでいただけたら嬉しいです!

水城さん

仕事について

ーー早速ですが、お名前と所属している課などを教えてください
水城です。総務課の主任をしております。

ーー水城さんは総務課でどういったお仕事を担当されているんですか?
職員の給与や福利厚生の面をサポートする仕事をしています。福利厚生といっても、退職手当だったり、共済関係を主に取り扱っています。

ーー具体的にどのような仕事を毎日されているのでしょうか?
毎月の皆さんの給与やボーナスの計算、辞められるとなった時の退職金や共済保険の手続き、病気やけがをしたときの共済組合への申請などをしています。簡単に言うと職員の方が働く上での手助けをしています。

ーー水城さんお一人でやられているんですか?
そうです。基本的に住民も職員も少ないので、県などで複数人いるところをここでは1人で担当している方がほとんどです笑

働かれている姿

ーーお仕事をされているなかで心掛けていることはありますか?
やはり個人的な内容を取り扱うことが多いので、プライバシーの面を意識しています。話を他の人には絶対漏らさなかったり、個人的な相談を受けるときには周りに聞かれないような場所に移動したりして、プライバシーを守ることを心掛けています。

ーー他に、知夫村ならでは意識しないといけないことはありますか?
直接的な自分の業務ではないですが、いっぱいあります笑
特に、島にはご高齢の方が多いので、他の役場よりも手厚くフォローする場合が多いです。

ーー例えばどんな感じでしょうか?
例えばこの間、井上君にも手伝ってもらった地域商品券の配布とかね笑

ーー紙や放送でアナウンスして、当日集会所を回り、その上で時間内に来られなかった村民の方の家に直接行ってお渡ししに行ったときですね!
職場に入って早々に村民の方々と役場の方の距離感の近さを目の当たりにしました笑笑

集会所を回っているときに地区のおばあちゃんに頂いたサザエ、を使った料理

そうそう笑 あれも本来、都会だと単純に郵送とか通知して終わり。その時に受け取りに来なかったら個人の責任。みたいな感じだと思う。
そこをそのままで放置しない、というところがここではあるかな。

ーーそこに関して、良い・悪いと感じる面はありますか?
いい面としては、それだけ住民の方とふれあい、コミュニケーションが取れることです。「お茶でも飲んでいきなよ」と声をかけて頂いたり、「ありがとう」と直接言って頂けるのでとてもやりがいを感じます。
また、誰も置き去りにせず、役場のサービスを住民方に平等に提供できることもいいところだと感じています。

ーー悪い面はありますか?
やはり職員の負担が大きくなってしまう点では今後の課題だと感じています。商品券にしても、郵便で通知を出して役場でお待ちするのと、職員数人で1日かけて自ら地区を回るというやり方では後者の方がどうしても必要な労力が増えてしまいます。
今はできていても、今後職員が少なくなったり、もしくは人口が増加していったりすると、これまで通りにはいかない場合もあると思います。
そこに対して今後どのように取り組みを変えていくかという点が大事になると思います。

島での暮らしについて

島の赤はげ山

ーー水城さんはこの島でずっと育ってきたのでしょうか?
いえ、もともとは広島県に住んでいました。

ーーどうしてこの島に来られたのですか?
当時働いていた会社が結構黒めなところで、朝早くて夜遅いみたいな状態でなかなか休みをとれていなかったからです。

ーーもともと役場の職員ではなかったのですね
はい、そうです。
民間の企業で営業や販売をしていました。

ーーどうして役場の職員になられたのですか?
当時交際していた人と、公務員がいいよねという話をしていたのがきっかけです。その人とはこの島に来るタイミングで結婚しました。
「こむいん」というサイトで、直近で役場の採用試験を受けられる役場を探していたらここが見つかったという感じで笑
島根県だし(距離的に)行けるだろうと思い応募しました。

ーー特に島がいい!っていう理由ではなかったんですね笑
そうですね笑

ーー住んでみて島と本土の違いをどのように感じましたか?
向こう(本土)はなんでもあるよね。
やっぱりこっち(知夫里島)は何もないなって思います。
でも悪い面ばかりではなく、良い面もあると思います。

ーーなにもないところの良さはどういうところですか?
無駄遣いをしないところとかですね。パチンコやカラオケも本土に行かないとできなかったり。でも、船で行く時間ももったいなくて。
向こう(本土)にいると、ちょっとコンビニに寄ったりして、いらない買い物とかをしてしまっていたのですが、こっちにはないので。
最初は不便かなと思っていたのだけど、住んでみるとそうでもないかな。
なかったらないなりに生活していくし。
今はそんなに不便だと感じていません。

ーー島で暮らす中で一番好きな時間はいつですか?
家で過ごすときですね。子供もいるので笑

ーー島の子育てに関して、よかったことはありますか?
そうですね…向こう(本土)だとやはり、一緒にでかけていてもずっと目が離せないのがあったのですが、こっちではそういう心配をする必要がないというのはあります。治安はとてもいいと思います。

ーー最後に一言お願いします!
ここはなんにもないけど、いい島です。


あとがき

水城さんは上記の仕事以外にも、人事的な仕事を担当されたりしています。
総務課におられることもあり、インターン生の僕の面倒をよく見てくださるのですが、とにかく優しいです笑
自分は基本的にずっとパソコンとにらめっこして仕事をしているのですが、水城さんが外に出て業務をされるときによく「一緒に行こ」と誘ってくれるのでリフレッシュさせて頂いています笑

記事の中で「住民の方を手厚くフォローする」と水城さんが仰っていましたが、本当にその通りだと思います。役場には、「車が溝にはまった」「電気が付かない」と色んな電話が時折かかってくるそうです。そしたら役場職員数人係で車を持ち上げに行ったり、電力会社の人を仲介したりして、住民の方をレスキューするそうです。地方の役場でもここまで住民の方と密接に関われるのは、あまりないのではないでしょうか。
大変かもしれないけど、その分、住民の人と直接会って話して、感謝される。「自分はこの人たちのために働いているんだ」と実感をもって働き続けられるのが人口600人の離島の役場職員だと感じました。


ということで…
現在、知夫村役場では正規職員を募集中です!
興味のある方は村の求人や下のリンクなどから是非ご応募ください!


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