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Vol.2小さな島の観光協会の中を覗いてみた。「生涯学習と観光の共通点」

こんにちは。役場でインターンしていた髙橋です。島でのインターン、ラストの業務は観光協会のインタビューです。

今回、観光協会の3名(えいちゃん・小西さん・澤岡さん)にインタビューをしました。

えいちゃんの記事 ぜひご覧ください!

続いて小西さんです。

島出身の小西さんの視点から観光が見つめ直されており、知夫のことをもっと知りたくなるようなお話を聞かせていただきました。

小西さん

知夫村出身。前職はなんと校長先生!15歳で島を出て進学したのち、中学教員を経てUターン。観光協会の事務局長を務める。

ー担当業務を教えてください

事務局長をしています。仕事内容は観光協会全般の業務になるね。例えば、税金関係、給料、物品購入、他の協会との交渉、島内の会議調整など、イベントでの意見の出し合い、島の団体が集まって観光について考えたり。

ー観光とは?

どうやって人を呼ぶか、来られた人に喜んでもらうか、どうやってもう一度来てもらうかに携わるのが観光かな。
いかに地域に密着して楽しんでもらうかというところに関わっていくことでもあるかな。

ーいつから観光協会で働いていますか?

初任です。1年目!!わははは
前は神奈川で教員だったよ。中学校で校長先生(笑)

でも(観光と教育の)つながりがあってさ生涯学習という概念で考えると学校もそう。学校の枠を超えたところに生涯学習があるんだよね。「自分が学ぶ・来た人が学ぶ・地元の人が学ぶ」みんなで楽しむことだから。

ー知夫の特色とは?
The islandって感じだよね(笑)閉ざされたようで閉ざされていない。
絶海の孤島だけど開かれた島。
閉ざされているというのは、古くからの習慣習俗が色濃く残っている島なんだよね。話す言葉人間関係とか
閉ざされていないというのは、気分は開放的で家に篭っている人が少ないから。

ー楽しいこと

一番楽しいのは接客だよね。色んな経験をして色んな人生のどの時間できているとかどんな地域から来ているかとか、目的は何とか話をするだけで楽しいよね。

ー今後について

今関心があるのは村民が全員講師になっていろんなアクティビティをやることかな。ジャンル分けではなくてみんなが自分の特技を生かして来島者の方と触れ合って楽しんでもらうこと。それが目標だし関心ごとだね。

観光に接することは勉強しないといけないし、年齢関係なく生涯学習にもなっていくと思う。

ー休日など どんな過ごし方が好きですか

釣りとかは趣味にしてなくて、家の片付けとか、樹木の伐採・選定とか、、足りないものを作ったり壊したり(笑)

あとは、木の実を取ったり山菜取ったりするんだよね。
色々あるんだけど、、、教えないっっ(笑)

ー知夫って昔と変わりましたか

(知夫らしい)年寄りがいなくなったね。今もいるけれどもっとすごかったんだよ。僕らの時の仁夫里の人間!!(仁夫里という地域の人のこと)っていう感じのおじいちゃんとかおばあちゃんがいたんだけどいなくなった。
(仁夫里の人間っていうのは)開けっぴろげですっごい物言いが激しくてすぐ泣いたり笑ったり踊ったりする人たちが多かったねー

海や山も変わったな。昔はサザエ、アワビをとってたけど今はできないし。(昔に比べて全く)山に人が入らなくなっちゃったよね。

セリを採りに行ったのだけど、昔はさっさといけたのに藪になっていて。山が荒れ放題なんだよな。海はみんなに開かれているけど山が人間の手に戻ってくればもっと楽しいかな もったいないね山が。

棚田もね、ずっと続いていて綺麗だったんだよ。素晴らしい景色だった。
みんなに見せたかったなあ。今は想像するだけ。

ー島留学生の活躍ぶりは?

ここ(知夫)にくることだけですごいからそれだけで尊敬するよね。1年だろうと2年だろうと仕事をするっというのは覚悟してきたんだろうね。でも、それが自分にどれだけ生かされるかっていうのを分析していかないとダメだよね。

経験しましたっていうんじゃそれは単なる通過点、通過しただけ。1年〜2年という時間をどれだけ自分のものにできるかというのが勝負じゃん。地域の人を巻き込めたのか、地域の人と溶け込めたか。それって形として残らないからこそ自分に落とし込まないと。

あとはね、1年しかないから・島留学生だからという遠慮がみんなあるよなと思う。仕方がないけどもったいないよね。島の人間たちは胸襟開いているしここはそういうこと(島外の人を受け入れること)が得意な島だと思う。応援しているから頑張って欲しいね。(来たからには)”知夫では遠慮なく自分を磨いてみんなを巻き込んでいって欲しい”かな。

インタビューを終えてみて あとがき

知夫出身で校長先生として長く教育に携わった後に次のキャリアとして島で仕事を続けていること・観光に関わっていくことを選んだということを聞きとても衝撃的でした。島と言えば海に焦点が当たりがちですが、山の恵も豊富な知夫。お話を受けて、もっと山のことも学んでみたいと思いました。

また、観光といえばお客さんを中心にした様々な提案が生まれると思いますが、小西さんは「生涯学習という観点から村の人が主体となって魅力を伝えていきたい」と仰っていました。今後、知夫での取り組みに注目ですね!