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「離島は住む家がない」は本当?

2022.7.16
皆さんこんにちは。Agoです。
今回は、知夫村の住宅事情を少しオープンにしていきたいと思います。

移住を希望される方へは、地域振興課が相談窓口となり、空家活用住宅を紹介したり、住宅担当の建設課に取り次いだりしています。
が、実際は住む家が空いておらず、なかなか紹介できない状態です。(すみません。。。)
慢性的な住宅不足は私が移住する前から今も続いていますね。

どんどん建つ地域優良住宅と定住促進住宅


これまで、村では平成25年からおおよそ年1件のペースで公共住宅を新築してきました。令和3年に多沢地区に単身アパートが完成したことで、7地区あるうち、薄毛、仁夫地区以外の地区に整備が終わりました。(薄毛地区は特定公共賃貸住宅、仁夫地区には村営住宅があります)

過去10年間の新築賃貸住宅

小さい村ですが、結構建ってます。
仮に世帯用に2名住んでいると考えると、上の6棟で60人が住んでいることになります。(人口の1割!)人口増加がなければありえない数ですね。
周りの生活音のことなどで集合住宅はちょっと…という方もいますが、やっぱりキレイな部屋は気持ちがいいですよね~。

需要が高い単身アパート

隠岐4島の中で移動のある消防隊員や本土からやってくる県職員など2~3年で入れ替わる方が一定数います。単身の方、家族で住む方いろいろですね。
また、島前地域で移動のある民間会社や大手組合などもあるため、単身アパートの方が空きが少ない状態です。
こうしたことから、3月~4月の移動時期を見越してた申込みでないと住宅を確保するのは難しい状況です。
実際に、令和2年に世帯用住宅が建った時は入居開始時点で空きがありましたが、令和3年の単身用住宅の時は満室でした。

なぎんこさんが出来たてホヤホヤの新築アパートを紹介していますので、以下のリンクからご覧いただけます。

では、この先も住宅をどんどん新築できるのでしょうか?
う~ん、残念ながら小さな村の財政ではなかなか難しい状況です。令和3年の多沢住宅で最後じゃないか。というウワサも耳にします。

住宅問題 次の課題は?

さて、単身アパートの新築が見込めないとなると、どうすればよいのでしょうか?
真っ先に思い付くのは、単身者にパートナーができて世帯用や空き家活用住宅へ転居するというケース。
これまでもそういったケースはいくつもありました。また、古民家が好きな方が独自のルートで空家を紹介してもらい単身で住んでいるケースもあります。2~3年も住めば地元の人と親しくなるので空家に住みたいと周囲の人に話しておくと良い家が見つかったりもします。

しかし、世帯用に入居されている方の次のステップに進むというのは、なかなか難しいというのが現実です。
例えば、新築戸建てのコスト(土地+建物)は大都市圏並にかかります。土地は安いですが、建物は資材の輸送コスト、職人さんの宿泊費用などの経費がプラスされます。特にの今の社会情勢ではコストがかかりすぎて所得水準の低い離島で新築を建てるのは相当な覚悟が必要ですね。

昨年実施した座談会で主に定住促進住宅に入居されている方を対象としたアンケート調査を実施しました。

転居の意向について訪ねたところ26%の方が「ある」と回答。
また、新築・中古物件を購入したいとの回答が15%ありました。
転居については良い物件があればという条件ですが、現実は良質な空き家というのはなかなか出てきません。
アンケートから読み取れるのは、けっこう快適に生活している方が多いので、土地や中古物件を取得するという行動には移りにくいのかなと思います。

空き家活用を推進するためには?

空き家の老朽化はコロナが始まってから進みました。これまで年に1,2回、GWやお盆に帰省されていた方が戻れなくなり、管理ができなくなったことが原因です。また、所有者の高齢化が進み建物を処分したい、譲渡したいといった声も少し増えてきました。

知夫村では空き家の活用を進めており、平成28年から戸建て空き家を定住促進住宅として改修したり、所有者と村が契約して賃借希望者へ貸し出す空き家活用型も導入しています。
これまで、数件は購入に至りましたが、そういったケースは稀です。
購入できない理由は不動産業者がいないことが大きいですが、修繕にかかる費用が高額という不安ということもあるかもしれませんね。

次回「どんどん増える空き家たち」空き家活用を進めたい

さて、今回は、村営住宅についてお話しましたが次回Agoの記事では、空き家の実情について書いていきたいと思います。

余談:
我が家も古い空き家住宅を借りて住んでいますが、夏は快適です。冬になると木製建具の隙間から雪が入り込むこともあり、寒くなると「引っ越したい…」とつぶやくこともあります。
脱衣所がなかったり、タイルの流しで洗い物をすると食器が割れたりといろいろ不便はありますが、古民家が好きなので屋根さえしっかりしていれば当面は辛抱したい思っています。
目の前に飲食店ができたり、村営住宅ができたりして賑わいがあり住む場所としては快適ですので、気軽に訪ねてきてください。(笑)
それでは、またお会いしましょう〜

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