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牛との距離がとっても近い島、知夫里島。

こんにちは、モイです!今日は牛のお話。

知夫で生活していると、牛をとても身近に感じることができます。私も毎日とは言いませんが、週に4.5回ぐらいは牛と出会います。そして、毎回会う度に、牛に「おはよう〜/ やっほ〜/ 元気?」と挨拶。

この島に来るまでは、そんな暮らし、想像もしませんでした。

牛を身近に感じる一番の理由は、島全体で行われている放牧です。

さっそく放牧について深掘りしたいところですが、その前に、少しだけ知夫の牛の基本情報を紹介させてください!

知夫の牛について

知夫には現在、約650頭の成牛(生後10ヶ月以上)がおり、子牛を入れると合計800頭近くになると言われています。(ちなみに知夫の人口は600人。人よりも牛のが多い!!) 

繁殖農家が主流で、ほとんどは子牛の時にせりにかけられます。せりは一年で3回。3月・7月・11月に知夫内で行われ、その後、本土の各肥育農家さんの元で大きくなります。

繁殖農家:繁殖用の母牛を飼育し、子牛を産ませ、子牛を生後8〜10カ月まで育てて家畜市場に出荷する農家のこと(引用元:農林水産省)

せり:売り主が多くの買い手に競争で値をつけさせ、最高の値を付けた人に売る取引方法(引用元:農林水産省)

知夫の牛は、傾斜の多い知夫の土地柄から、「足腰が強く、病気になりにくい牛が購入できる」と全国の肥育農家からの評価も高いです。



さて、放牧の話に戻りましょう。

知夫の放牧地は中世以前から戦後まで機能していた「牧畑」という農法を引き継いでいます。

牧畑: 山を柵や石垣で区切り、牛の放牧、大豆、稗・粟、 麦を効率よく輪転する (くるくる回す) 農法 (引用元:隠岐ユネスコ世界ジオパーク)

牧畑をしていた当時は、島を上の図のように4つに分け、放牧する/大豆を育てる/麦を育てる/休ませる土地として役割を回していました。

しかし、徐々に農業は衰退

農地として使用されることはもう無くなりましたが、現在では、当時使用されてい4つの区画全てが放牧場となっています。この放牧地は公共牧場として村が管理しており、年間1頭あたり3千円で放牧利用が可能です。

放牧地内には公道が通っているところも多く、とても近くで牛を見ることができます。そして何より嬉しいのは、知夫の有名な観光地のほとんどが放牧地内にあるということ。

ということで、最後におすすめの牛さん出現スポットを少しだけご紹介。

島津島 [西牧]

知夫村内の歩いていける無人島、島津島の遊歩道を歩いていると、ガサガサという音と共に木の影から突然牛が現れることがあります。その姿はまるで野性の動物。

赤ハゲ山周辺 [西牧]

赤ハゲ山周辺を車やバイク、自転車で運転していると、高確率で牛が道を塞いでいます。なかなか動いてくれず困ってしまうことも・・・(汗

赤壁周辺 [西牧]

赤壁から赤ハゲ山を見ると、緑と青のコントラストに挟まれたこんな牛を見ることもできます。この辺りはよく狸も遊びに来るので、運が良ければ、牛と狸が戯れているところも見ることができるかもしれません!

その他にも、ウグイガ崎[居島牧]や知夫里島灯台[東牧]周辺でも、近距離で放牧されている牛を見ることができます。

また、場所だけでなく、青空や夕焼けなど時間によっても牛の姿はだいぶ変わります。

様々な景色に溶け込む牛を比較できるのも、知夫の魅力の一つだと私は思っています🐂


いかがだったでしょうか?知夫の放牧事情について、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

ぜひ、牛がのびのびと暮らしている姿を覗きに知夫里島に足を運んでみてくださいね!

また次回の投稿もお楽しみに◎