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離島の伝統行事 大般若波羅蜜多経

こんにちは!
「大人の島体験」制度で島根県隠岐諸島の知夫里島という人口600人の離島に暮らしている大学4年生の井上です。

今回は離島の生活をイメージできるような地域イベントの紹介をします!
ただ、記事作成日が10月で、色々あって今投稿するので少し時間ギャップがあります…ごめんなさい🙇

先日、大般若経(だいはんにゃきょう)の経典を保管し続けるために、年1回行われる「転読行事」に参加してきました。

大般若経ってなに?と思うかもしれません。
僕は訳も分からない状態で行事に参加していました笑
あとから調べたところ…

『大般若経』(正しくは『大般若波羅蜜多経』)は、全600巻という大部の経典で、大唐の玄奘三蔵が晩年に最後の力を尽くし、訳し終えた経典です。字数約500万字で諸経典中でも最大の経典です。この経典を供養すれば至上の幸福がもたらされるとされ、古来より除災招福・国家安泰を願うために盛んに供養されてきました。

https://www.kohfukuji.com/event/kyoutendokukai/

要は、むかしの凄い僧が翻訳した経典で、それを供養すれば幸せになれるとされ、古来より供養され続けてきたものだそうです。

行事は朝7時開始でした!
ダメ大学生の僕は当たり前のように寝坊しましたが、全力で準備をしてなんとか数分遅れで合流できました。

大般若経の転読をはじめる前にまずは準備です。
村の収蔵庫のなかにある、大般若経関連の巻物や織物、板などを干すところから行います。年に1回こうして風を通すことで保存状態を良くしているそうです。

織物を干すところ
木の板を干すところ

何を書いてあるのはよくわかりませんでしたが、年号を見ると天保と書いてあったりして、歴史的価値が高いことは何とかわかりました…

その後一休みして本題の転読を行いました。
「転読」は和尚の読み上げと風通しの2つの作業をつなげて行われます。和尚は600巻ある経典が記されている折り本を1つずつ、内容を省略しながら読み上げることで供養を行い、隣にいる人に本を渡します。
和尚から折り本を渡された人は、折り本をパラパラと広げ、次の人に渡し、もう一度広げて…という作業を複数人でくりかえし、風を通します。

片手を下げ、自然と紙がめくれるようにするとパラパラと本を広げれます!

折り本をパラパラと広げる作業はやってみるとかなり癖になります!
とはいえ、600巻もあるとさすがに時間がかかり、3時間ほどかけて転読の作業を終えました。

一連の行事は地区の区長や住民の方と一緒にやらせて頂きました。
作業の合間に住民の方と行事や地域のことについてお話ししたり、住民のお子さんと遊んだり、とても楽しかったです!

住民のお子さんと一緒にいるところ
地域住民の方と一緒に行事を行いました。
写真のお2人は幼馴染だそうです!雰囲気がとても素敵でした。


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