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離島の役場職員って何してるの?思い描いていた働き方

こんにちは!
「大人の島体験」というプログラムで、島根県隠岐諸島の知夫里島の役場インターンをしている井上です!

僕が現在働かせていただいている知夫村役場では正規職員募集中です!とはいっても、離島の役場に気軽に応募してください!というのも難しいと思うので、少しでも島のことや仕事のイメージがついて興味を持って頂ければ嬉しいと思い、記事を作成しました。

今回は役場職員の吉積さんインタビューをしてみました!
ふらっと読んでいただけたら嬉しいです!

吉積さん

仕事について

ーーお名前と役場の担当部署と役職を教えてください
吉積優凱(よしずみゆかい)です。村民福祉課で主事をしています。

ーー村民福祉課はどういうお仕事をする部署ですか?
保険関係、住民対象の運動教室、住民票とかの戸籍関係、子供の関係(手当、母子手帳、放課後こどもクラブ)などいろいろやっています。

ーー吉積さんはその中でどういったお仕事をされているんですか?
僕は国民健康保険を主にやっています。あとは、サブで島の診療所や歯科の会計を担当しています。国民健康保険は自営業の人など、社会保険に入らない人が入るような保険で、その諸手続きをしています。診療所や歯科に関しては予算の管理などをやっています。

人口600人の知夫里島では民営の医療機関が存在しないため、役場で歯医者さんなどの人材を雇用しています。一方で運営はあくまで村の役場なので、予算管理などは役場の担当になります。

ーー具体的にどのようなことをされているのですか?
国民健康保険の加入・脱退の手続きや、補助金の申請です。あとは支払いですね。薬とか負担金とかの支払いが主な業務です。
加えて月ごとに毎回決まった業務があるから、毎月それを順番にこなしています。月初めはOOをやって、10日までにOOをやって、20日までにOOをやって…みたいな感じです。

ーー仕事をしている中で心がけていることはありますか?
仕事の関係上、人と触れ合う機会が多いのでなるべく丁寧に対応するようにしています。やっぱり保険とかって難しいから、その辺とかを分かりやすいように説明しなければいけない。「これって何?」って聞かれて、言葉足らずで言うよりは、「これはOOで、こういう事情で来てますよ」って言った方が住民の方もあーって納得しやすいじゃないですか。
保険って分かりにくいし、納得しずらいところが多いと思うから。

ーー保険のことを説明できるようになるまで大変でしたか?
大変でした笑 けど研修はあるんですよ、最初に。そういった国民健康保険の研修に1週間くらい行って勉強したり。作業していくうちにだんだんと覚えてくるんですよ。引継ぎの資料見て「これってなんですか?」「どういうことなんですか?」ってめちゃくちゃ質問したりして。

ーーどれくらいで仕事に慣れましたか?
今でも慣れていないです笑
まあでも、一応1年やって流れは掴めているから、2年目はこの時期にこういうことがあるっていうのが分かるのでおおよそ普通にできるんですけど。
ただ、小規模の市町村って大規模な市町村よりも例外って少ないと思うんです。なかなかない作業とか、経験がここにはあまりないから、もし何かあった時には困るなっていうのはあります。

ーー仕事のやりがいをどこに感じますか?
役場って色んな仕事しているけど、1つ1つが住民の助けにはなっていて。どれだけ分かりにくい仕事や、表に出ないような仕事でもたぶん助けになっていて。そういうのに自分もそうだし色んな人もみんな支えられているんだな、って思うとそこら辺はやりがいのなのかもしれないですね。

島の暮らしについて

ーー吉積さんはずっと島に住まれていたのですか?
いや、僕は違います。山口出身です。ただ祖父母が浜田(島根県の市)ですね。隠岐のことは元々知っていましたが、行ったことはなかったです。
浜田にはよく行ってて、島根県自体についてはよく聞いていたから、山口か島根で公務員になろうと思っていました。

ーーどうして公務員に興味があったのですか?
めちゃくちゃ俗物的なことを言ったら、安定しているっていうのが最初ですね。小学生、中学生の頃から公務員がいいなと思っていて。普通の社会人とかって残業が多いイメージがあったんですよ。小さい頃の僕が笑

小中学校の頃って色んな仕事を知るじゃないですか。その時に公務員って部署にはよるけど大体定時過ぎには帰れるし給料は安定していることを学んで。自分が元々やりたいことが多いタイプだったから。当時だったら、ゲームもしたいし漫画も読みたいし、読書もしたいし。そのために自分の時間を作りたい人だったから。

それに、自分の地域(山口県)のことがすごい好きだったから。島根も行くのがすごい好きだった。だから、自分の時間も作れるし、好きな地域のためになることもできてバランスがいいなと思った。

ーー実際どうですか?
思った通り。笑
定時過ぎには帰れるし。たまに残業はあるけど。仕事の都合上絶対残らないといけないやつで。でも毎日ではないし、給料は安定しているし、役場で働くこと自体が地域貢献にはつながっているわけで。
今のところ、自分の入ろうと思っていた最初の理由のまんまかなってかんじはしています。

ーー自分の時間でやりたかったことはできていますか?
そうだね。休日で最近一番多いのはオンラインで友達と話しながら何かすることだね。ゲームもそうだし、雑談もそうだし。これ面白かったよねみたいな話もそうだし。
あとはこっちにいる友達とバスケットボールしたり、キャッチボールしたり、なんか遊んだり。読書とか漫画も全部やってる。
自分のやりたいことをやりたいときにやっているような感じですね。

ーーちなみに「こっちにいる友だち」って知夫里島の友だちですか?
そう、知夫の友だち。こっちに来てからできた友達だね。
同年代の子が何人かいるからその子たちとご飯食べたりとか。

ーーオンラインで友達と話すことに不便さは感じていますか?
別にないね、うん笑
会えないわけじゃないしね。ほぼ毎日話してるし。

ーーこっちに住んでみて感じたギャップはありますか?
ないけど、思ったよりも逆に不便がないなって感じました。
島だからさ、色々不便だとは思って来るじゃん。だから、ハードルが低い状態で来てみたら逆にそこまでかな、って。

ネットは、ここ(島全体が)光回線につながっているからビンビンだし、Amazonとかネットショッピングしても遅れて一日だから。
食料品も小さいスーパーみたいな商店があるわけで、そこにお菓子もアイスも普通に売っているので、普通に暮らす分にはそこまで困らない。

ーー逆に不便がないって感じたんですね
まあ、本土に行く手段が船しかないとか、その船の便が限られているとかの不便さはもちろんある。ゲームセンターがあるわけでもないし、ラウンドワンがあるわけでもない。特別な運動公園があるわけでもないから、そういう娯楽は確かに少ないかもしれないんだけど、暮らすうえでの不便さはあんまりなかったなって。

ーー逆に「いいな」って思ったところはありますか?
空気はいいし、自然が綺麗だよね。星空もそうだし。
あとは、住民さんと距離が近いから「これあげるよ」って言われたりする田舎特有の良さもあると思う。人との関わりとかはいいなって思う。

ーー島で暮らす中で一番好きな時間はいつですか?
1回、めっちゃいいなと思ったのは夕日見たときだね。まだこっちに来たばっかの頃で、仕事終わって疲れたなって思って帰っていたんだけど。そしたら本土方面が明るくて。夕日が見えて。それで天気がいい日だったから向こう(本土)の方も見れたりして。海が綺麗じゃん知夫って。だから、海がきれいだし夕日のきれいさもあったし、いいなって思った。

あとは、役場に来る時間と帰る時間に海眺めるのが好きだね。その日その日の海をみて「荒れてるな」とか「綺麗だな」って。一番ぼーっとしていられる。あとこの時期だと、赤はげ山(島の絶景スポット)から見れる漁火(イカ釣りのために焚かれる火)とかもいいよね。

漁火

ーー最後に一言お願いします
たぶんみんな体験したことがないことが体験できる場所だと思う。
ここまで小さい島っていうのも珍しいから。公務員がしたい人とかそういう珍しい体験がしたい人はいいかなって思います。


あとがき

吉積さんは総務課(自分の所属部署)の高田課長や高さんと仲が良く、昼休みに3人で仲良く役場の近くの商店に歩いていく姿を見ます。自分は家で昼ご飯を食べるので3人を自転車で「お疲れ様です!」って言ってよく追い越しています。

話の中で公務員という仕事について触れました。吉積さんは小さいころから公務員に興味があり、今実際仕事に就けて思い描いた生き方ができていると仰っていました。決められた時間内でしっかり働いてプライベートな時間は確保される。暮らしは豊かな自然に囲まれ、人とのかかわりあいが濃い。
就職や将来に悩まされている自分としては憧れる話です笑

価値観は人それぞれだと思いますが、もし吉積さんのライフスタイルに少しでも共感できる方がいらっしゃれば地方公務員もしくは離島生活が向いているかもしれません…ぜひ!笑


ということで…
現在、知夫村役場では正規職員を募集中です!
興味のある方は村の求人や下のリンクなどから是非ご応募ください!

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