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魚屋さんがない島で、美味しい魚を食べるには

2022.7.8

みなさんこんばんは。知夫里島も夏本番、海は透き通るように青く、心地よい風が吹きわたっています。仕事終わりのビールが美味い季節になりました。

今回は水産部長山ちゃんが、島のお魚事情について紹介します。

島で獲れる魚

知夫里島では、一本釣り、刺し網漁、かなぎ漁などの漁師さんがいて、毎朝漁協に魚が集まってきます。

アジ、ブリ、カマス、カサゴ、ヒラマサ、チカメキントキ、イサキ、スズキ、キジハタ、ヒラメ、メジナ、マダイ、レンコダイ、マダコ、ウマヅラハギ、アワビ、ナマコ、モズク、クエ、イシダイ、イシガキダイ、イカ類、ヨコワ、シイラ…などなど。

漁協での出荷作業

春には、刺し網の漁師さんがハマチ(ブリの幼魚)を軽トラックいっぱいに獲ってきて、漁協で箱詰め作業を行っていました。量が多いときは、100箱ほどにもなるので、他の漁師さんも一緒に手伝ってくれます。


最近は立派なカマスをよく見ます。7月に解禁になったサザエはこれからが美味しい時期だそう。

しかし魚屋は無い?!

知夫の漁協でセリは行われず、仕立てた発泡箱はフェリーで運ばれ、境港の市場へ出荷されます。ホテルや飲食店、加工場など業者の方は知夫の魚を購入できますが、仲買権などの事情で一般の個人消費者が買うことはできません。

また、港町や漁村には鮮魚店が軒を並べているイメージですが、知夫には鮮魚店は1軒もありません。商店でも鮮魚は売られていません。魚はあるといえばありますが、本土から輸送した冷凍もののみです。

では、知夫の人は、知夫で獲れた魚はどうやって手に入れるのでしょうか。


魚は買うものでなくもらうor獲る

魚屋さんが無くても、週5日は新鮮なお魚を食卓に並べることは可能です!

①漁師さんと仲良くなる

そう、田舎あるあるおすそ分け文化。

漁師さんが港で網から魚を取り外していると、近所の方や通りがかりの方が集まってきて、一緒に作業をしたりします。この作業を手伝うと、お礼にお魚がもらえちゃう。

漁師さんのお友達が集まってきてにぎやかな朝市みたい


近所を散歩していたら、ちょうど漁から帰ってきたおじさんが、「ほれ、アワビやるわ」と殻をとってぽいとくれたことも。自腹では買わないだろう高級食材も食べられる機会があるのでびっくりです。

釣りから帰ってきた人に出くわし、タイをいただいたことも


島の漁師さんは気さくな方ばかりで、新顔の移住者にもよく話しかけてくれます。

新鮮な魚をゲットできるだけでなく、いろんなお話をする場にもなり、島での楽しいひとときです。


②自分で釣る

知夫里島は良い釣り場が多く、釣り好きにはたまりません。釣り竿を持参するか、ガソリンスタンドでもレンタルできるようです。餌は商店で300円ほどで購入可能。または、ニイナと呼ばれる貝を集めて餌にする方法もあります。

橋の下でアジを狙います


早朝や夕方には、島のあちこちで釣りをしている人を見かけます。これからはみんなイカ釣りを楽しみにしているようです。

来居港でぼんぼん釣れます

モブシとも呼ばれるスズメダイは島民の好物なのか、刺身でも焼いても煮ても美味しいだわいといろんな方におすすめされました。


③どんどんに食べに行く

自分で調達するのもいいですが、お金を払ってプロの料理を食べたいときは島の小料理屋どんどんへGO。

刺身定食や漬け丼、フライなど、その日の仕入れによってメニューが決まるので、いろんな魚を楽しめます。

日替わりランチは売り切れてしまうことも


魚捌きの技術が上達するかも

漁師さんに魚をいただいても、自分で釣っても、魚を捌く必要があります。ここに住んでいれば自然と魚捌きや魚料理が上手になるかもしれませんね。

スーパーの便利な刺身パックは買えないけれど、街では手に入らないほどの新鮮な魚が食べられるのは幸せなことだなあと感じます。

鱗が飛び散るのでいつも庭で捌いています


魚を食べるのが好きな人、釣るのが好きな人、捌くのが好きな人にぴったりの知夫里島でした🐟


ひとこと

本当は、島に魚屋さんがあったら経済も回せるし買い物の選択肢も増えて、嬉しいですよね~。だれか開いてくれないかな。(他力本願)


by 山ちゃん